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令和3年 電検三種「機械」【問2】直流分巻電動機のトルク計算問題

直流モーター

直流電動機の計算問題は機械科目の中ではサービス問題に属すると思います。公式を覚えておけば、あとはパズルみたいなもので状況に応じて公式を当てはめていけばOKです。

恐らくこの問題はほとんどの方が解けたと思いますが、一応回答例としてまとめておこうかと思います。

直流分巻電動機の、トルクを求める問題になります。

 

令和3年 電検三種「機械問2」

直流分巻電動機のトルク計算問題

令和3年機械問2

設問の通り、端子電圧200Vの時の分巻電動機のトルクを求める問題になります。

トルクを求める公式には、

T = kφIa

P=2πNT/60

がありますが、端子電圧200Vの時の分巻電動機では、回転速度、電気子電流がすでに解っているので、逆起電力Eが解ればPが求まり、P=2πNT/60の公式で答えが導き出せる事がわかります。

「電気子抵抗は2つの運転において等しい」とあるので、この抵抗値を求めることが出来れば、すでに判明している電気子電流があるので2つの運転時の電圧降下が分かります。これで逆起電力Eを導き出す事が出来ます。

それではまず、鍵となる電気子抵抗の値を求めます。

 

電気子抵抗値を求める

この問題の直流分巻電動機を図にしてみます。(端子電圧220V運転)

分巻1

出力は18.5KWなので、これを電気子電流で割れば逆起電力Eが求まります。

E=18.5KW÷100A=185V

したがって、電気子抵抗での電圧降下は、

端子電圧220V-逆起電力185V=35V

となります。

電気子抵抗の電圧降下と電気子電流が分かったので、電気子抵抗の値は、

35V/100A=0.35Ω

となります。

これで端子電圧200V時の出力が計算できるようになります。

 

端子電圧200V時のトルクを求める

端子電圧200V時の直流分巻電動機を図にしてみます。

分巻2

電気子抵抗は0.35Ωなので、ここの電圧降下は、

110A×0.35=38.5V

になります。

従って、必然的に逆起電力Eは、

200V-38.5V=161.5V

となります。

出力Pは、

161.5V×110A=17765W

となるので、P=2πNT/60の公式に当てはめれば、

17765=2π×720×T/60

となり、式を展開してトルクTを求めれば、T≒236となります。

答えは回答群(2)の236になります。

 

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