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電検三種 理論「電子回路の重要ポイント」

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電検三種 理論「電子回路の重要ポイント」

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電子放出と運動

電子回路については、毎年試験では必ず数問は出題されており、意外と簡単な問題が多い気がします。基本的な公式等は必ず覚えるようにしましょう。

電子の放出

自由電子とは、原子の周りを周回しているものであり、これを外部へ引き出す為には、熱や光などのエネルギーを外部から与える必要があります。そのエネルギーを物質にあたえて、自由電子を外部に放出することを、電子放出と呼びます。

電子放出の種類は大きく分けて4つに分類されます。下記にて纏めます。

1・熱電子放出:加熱された金属から電子が放出される現象。

2・光電子放出:光が当たった金属から電子が放出される現象。

3・電界放出:金属の表面に強い電界を与えると、金属表面から電子が放出される現象。

4・二次電子放出:電子を金属に衝突させると、一部は反射し、残りは内部へ侵入します。侵入した電子は新たに電子を発生させ、外側へ飛び出します。初めに反射した電子を一次電子、内部より飛び出した電子を2次電子と呼びます。この現象を二次電子放出と呼びます。

電界中の電子の運動

図のように平行電極板があり、陰極の前に電子が静止しているとすると、この時の電子の運動エネルギーは0になります。図の回路に電圧Vを加えると、電極間の電界E(V/m)は次式となります。

E=V/d(V/m)※静電気の項で学んだのと同じですね。

電子はこの電界によって力をうけて陰極にむかって動きます。電子が陽極に到達すると、電子はd(m)動いたことになりますので、電子が受けた力f(N)は、

f=eE(N)  ※e=電子の電気量

となり、電界が電子に対しておこなった仕事は fd となります。

電子の質量m(kg)、電子の速度v(m/s)、のとき、電子の運動エネルギーは次式となります。

W=mv^2/2(J)

また、下記のように表せますので、覚えておきましょう。※結構試験ででます。

W=mv^2/2=fd=eEd=ev\

磁界中の電子の運動

図のように、ある方向に電子が動いているとすれば電流の向きは反対になります。これにフレミング左手の法則を当てはめると、電子には力f(N)が図に示す方向に働きます。この力を向心力と呼び、常に点Oに向かう力となります。向心力f(N)は、f=Bevで表す事ができます。この力fをローレンツ力と呼びます。

また、向心力fに対して反対向きには、遠心力Fが働きます。(電流Iを基準としたローレンツ力になりますね。)円運動の円半径をr(m)とすれば、遠心力F(N)は、F=mv^2/r で表せます。

向心力fと遠心力Fはつり合い、電子は円運動を行うため、次式の関係が成り立ちます。

f=F=evB=mv^2/r  ※ここも意外と試験にでますので、しっかり関係を覚えましょう。

ダイオード

半導体の特性

1・半導体の温度特性

半導体の抵抗率は、導体と絶縁体の中間であります。また、半導体の抵抗率は、図のように温度が上昇すると小さくなっていきます。導体は逆に、温度上昇と比例し、抵抗率が大きくなります。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: onndo.bmp

真性半導体と不純物半導体

ゲルマニウム結晶やシリコン結晶を精製し、高い純度にした半導体を真性半導体と呼びます。この真性半導体にヒ素(As)やホウ素(B)を混ぜた半導体を不純物半導体と呼びます。

1・n型半導体

シリコン結晶には4つの価電子(自由電子になりうるもの)があり、そこに価電子が5個のヒ素(As)等を混ぜると、5個のうち4個に電子が結合し、1個の電子があまることになります。これが自由電子となります。この時、多数キャリア(キャリアは電子、もしくは正孔をさします)は電子となる為、n型半導体は多数キャリアが電子となります。また、加えた不純物(5価のヒ素など)をドナーと呼びます。

2・p型半導体

シリコン結晶に価電子が3つのホウ素(B)を不純物として加えると、電子が1つ不足します。この時の多数キャリアは正孔となる為、p型半導体の多数キャリアは正孔、加えた不純物(3価のホウ素など)をアクセプタと呼びます。

ダイオード

1・ダイオードの構図

シリコンやゲルマニウムの真性半導体にアクセプタを混ぜるとp型半導体となり、ドナーを混ぜるとn型半導体になります。この2つの半導体を1つに合わせると、図のような構造となります。これを、pn接合ダイオードと呼びます。p型半導体の電極側をアノード(A)、n型半導体の電極側をカソード(K)と呼びます。p型半導体とn型半導体が接合している箇所を接合面と呼びます。

ダイオード構成

2・順方向電圧時の動作

図に示すとおり、p型電極に正、n型電極に負の電圧を加えると、p型領域の正孔はn型領域に移動し、逆にn型領域の電子はp型領域へ移動します。この時加えた方向の電圧を順方向電圧と呼び、電流を順方向電流と呼びます。n型領域の電子は、電源の陰極(-)から発生し、p型領域の正孔は電子が陽極(+)に移動することにより発生します。

ダイオードの順方向電圧

3・逆方向電圧の動作

ダイオードに電圧を加えていない時、接合面付近では正孔と電子が拡散によって結合し、空乏層と呼ばれるキャリアのない領域が出来ます。接合面付近のp型領域には負の電気を帯びた原子が現れ、n型領域には正の電気を帯びた原子が現れます。

この状態で図のようにp型の電極に負、n型の電極に正、の電圧を加えると、正孔はアノードへ移動し、電子はカソードへ移動します。すると空乏層が広がり、キャリアが移動出来なくなります。このような向きに加えた電圧を逆方向電圧と呼び、電流を逆方向電流と呼びます。ちなみに逆方向電流は、ほとんど流れません。

ダイオードの逆方向電圧

4・特性について

ダイオードの電圧と電流について、関係をあらわしたものを図に示します。ダイオードの順方向電圧を加えると、順方向電圧が0.6Vあたりで電流が流れ始めます。逆方向電圧の場合、ほぼ電流は流れませんが、一定の値まで電圧を上げていくと、一気に電流が流れます。この現象を降伏現象と呼び、電圧を降伏電圧と呼びます。

ダイオードの特性

トランジスタ

トランジスタの構図

トランジスタはダイオードを2つ繋げた構造となっており、図のようにベース(B)電極をコレクタ(C)電極とエミッタ(E)電極ではさんだ構図となります。その構造がn-p-nの半導体で出来ているトランジスタを、npn型トランジスタと呼びます。逆にp-n-pの半導体で出来ているトランジスタをpnp型トランジスタと呼んでいます。

トランジスタ

トランジスタの動作

1・npnトランジスタの動作。

①VBEとVBCの電圧を加える。

②エミッタの電子はベースに移動し、正孔と結合するが、ベースの幅は狭く、多くの電子は(99%以上)コレクタへ移動する。

③コレクタへ移動した電子は、VCEに吸引され、コレクタ電流ICとなります。

④ベースで正孔と結合するということは、ベース電流IBが流れた事になる。

⑤エミッタ電流IEは、IE=IB+IC となります。

⑥少しのベース電流によって、多大なコレクタ電流が流れます。これは、ベース電流IBでコレクタ電流ICをコントロールできる事をさしています。

npn型トランジスタの動作

2・直流電流増幅率

入力がベースで、出力がコレクタのトランジスタは、ベース電流IBは非常に小さく、出力電流のコレクタ電流ICが非常に大きい。ここでICとIBの比を電流増幅率と定義し、hfeであらわすと、次式が成り立ちます。

hfe=IC/IB 

また、IB,IC,IEの関係は次の通りとなります。

IE=IB+IC

なお、上の図のように、エミッタが基準となる、つまりエミッタからコレクタとベースに電圧を加えている回路を、エミッタ接地回路と呼びます。

3・pnpトランジスタの動作

pnpトランジスタの場合は、npn型トランジスタの電子を正孔に、正孔を電子に置き換えて考えると良い。

pnpトランジスタ

4・スイッチング作用

トランジスタにベース電流IBを流すと、コレクタ電流ICが流れます。この状態をON状態と呼びます。

逆に、ベース電流IBを流さない場合、コレクタ電流ICは場画れません。この状態をOFF状態と呼びます。

このように、トランジスタには電流の増幅作用の他に、スイッチング作用の働きもあります。

トランジスタのバイアス回路

固定バイアス回路

図の回路を、固定バイアス回路と呼びます。回路構成は、一番簡単な回路となります。動作は次のような特徴があります。

1・バイアス電流IBは、VCC→RB→B→E の順に流れます。この電流は、入力信号の有無に関わらず、常時流れています。(バイアス電流と呼びます。)

2・入力信号電圧viを加えると、コンデンサC1(結合コンデンサと呼びます)を通り、ベースBに電圧が加わります。結果、ベース電流が流れます。(バイアスの直流成分を含んだ電流になります。)

3・この電流がhfe倍され、コレクタ電流となります。ベースとコレクタ電圧の位相は、反転します。

固定バイアス回路の入力側、VccとRBIBとVbeの関係は、次の式で表せます。

Vcc=RBIB+Vbe

出力側の VccとRLICとVceの関係は、次の通りです。

Vcc=RLIC+Vce

固定バイアス回路

自己バイアス回路

トランジスタなどの半導体は、温度の変化により特性が大きく変化します。固定バイアスの場合は、周囲温度上昇とともにコレクタ電流が増加し、トランジスタも温度が上昇します。この現象を防ぐために、自己バイアス回路が開発されました。動作は次の通りです。

1・周囲温度が上がり、コレクタ電流が増加する。

2・RL両端の電圧VRLは、VRL=RLICになるので、VRLが増加します。

3・Vceは、Vce=Vcc-VRLですので、Vceが減少する。

4・IBは、IB=Vce-Vbe/RBの為、IBは減少する。

5・ICは、IC=hfeIBであるから、ICが減少します。

上記から、温度上昇によりICが増加しようとするが、それを防ぐ形となります。

図において、入力側のVce,RBIB,Vbeの関係は、次の式で表せます。

Vce=RbIb+Vbe

また、出力側でのVcc,VRL,Vceの関係は、次の通りである。

Vcc=Vrl+Vce

自己バイアス回路

電流帰還バイアス回路

図の回路を電流帰還バイアス回路と呼びます。RAとRBは電源電圧Vccを分割して、ベースに適正な電圧を加える抵抗であり、ブリーダ抵抗と呼ばれます。RLは負荷抵抗で、出力を取り出すために必要な抵抗です。REは、直流だけを流し、Vreを生じさせるエミッタ抵抗とい呼ばれ、安定抵抗とも呼ばれています。CEは交流のみ通過させる為のコンデンサで、デカップリングコンデンサ、またバイパスコンデンサと呼ばれます。C1,C2は、結合コンデンサ、またカップリングコンデンサと呼ばれます。動作原理については次の通りです。

1・周囲温度が上昇し、コレクタ電流ICが増加。

2・ICが増加するとIE=IB+ICgaが増加し、VRE=REIEが増加する。

3・VRAは一定の為、VRA=VBE+VREのためVBEは減少する。

4・VBEが減少すると、IBが減少し、IC=hfeIBによりICの増加が抑えられる。

上記のとおり、電流帰還バイアス回路は、固定バイアス回路、自己バイアス回路に比べ、回路構成が複雑にはなるが、温度変化に対する安定度が一番良く、一般的に一番多く利用されています。

各部の電圧は、次の式で求める事が出来ます。

Vcc=RLIC+Vce+REIE

VRA=Vbe+REIE

電流帰還バイアス回路

トランジスタの増幅度とパラメータ

トランジスタの増幅度

1・利得

増幅度を利得(ゲイン)として表す事ができます。利得は、下記3種類に分けて定義されています。

電圧利得Gv=20logAv(dB)デシベル

電流利得Gi=20logAi(dB)

電力利得Gp=10logAp(dB)

上記Av,Ai,Ap,にはそれぞれ入力に対しての倍率が10のべき乗で表されます。例えば、出力が入力の100倍であるならば、10^2で表されます。利得を求めるには、logの前の数×10のべき乗の数(10^xであればx)(dB)になります。つまり、倍率が100であれば、電圧利得、電流利得の場合は、

20×2=40(dB)となります。

電力利得の場合は、

10×2=20(dB)となります。

2・多段増幅回路における増幅度、及び利得

図のように増幅回路をつなげた回路を多段増幅回路と呼びます。全体の増幅度Vは、V=V1×V2×V3 で表せます。全体の利得Gは、G=G1+G2+G3 で表せます。

多段増幅回路

トランジスタのパラメータと等価回路

トランジスタのパラメータとして、電流増幅率hfe、入力インピーダンスhie、出力アドミタンスhoe、は次の関係で表せます。

hfe=Ic/Ib (倍)

hie=Vbe/Ib (Ω)

hoe=Ic/Vce (S)ジーメンス

等価回路

電界効果トランジスタ(FET)

FETの動作

図の半導体を電界効果トランジスタ(FET)と呼びます。ドレーン(D)、ゲート(G)、ソース(S)、の3つの端子があり、バイポーラトランジスタでのベースがゲート、コレクタがドレーン、エミッタがソースにあたります。FETの動作は、次の通りとなります。

 1・ゲートに逆方向電圧VGSを加えると、n型半導体の電子はソースからドレーンへ流れます。この電子流れる道をチャネルと呼びます。

2・VGSが小さい時はチャネルが広くなり、電子がたくさん流れます。これはドレーン電流が大きい事を表します。VGSが大きいと空乏層が広がり、チャネルがせまくなるのでドレーン電流は小さくなります。

3・VGSが大きくなると空乏層が広がり、最終的にチャネルがなくなりドレーン電流が流れなくなります。この時の電圧をピンチオフ電圧と呼びます。

また、FETの特徴としては大きく分けて次の3つがあります。

1・入力インピーダンスが大きい。

2・電圧制御素子である。(バイポーラトランジスタは電流制御素子)

3・VGSが大きくなるとIDが小さくなる。この特性を相互コンダクタンスと呼び、次式で表すことができます。

相互コンダクタンス gm=ID/VGS (S)ジーメンス

FET 回路

FETを図記号で表すと図のようになります。チャネルがn型をnチャネル、p型をpチャネルと呼びます。

FET

MOS FETの動作

図の半導体をMOS FETと呼びます。FETと同じくゲート、ソース、ドレーンの3端子があります。また、FETと同じく電圧制御素子です。動作原理は次の通りです。

1・ゲートに正の電圧を加えると、p型半導体の電子が集まってくる。

2・電子の集まりがドレーン電流をながすチャネル(n)になる。

3・VGSが大きくなるとチャネルの幅が広がり、ドレーン電流が大きくなる。

MOS FET 回路

また、MOS FETの図記号は次の通りとなります。

MOS FET

オペアンプと電源回路

オペアンプの反転増幅回路と非反転増幅回路

1・反転増幅回路

図のような回路を、オペアンプの反転増幅回路と呼びます。この回路の増幅度Avは、次の式で表すことが出来ます。-の符号が付くことは、入力にたいして出力の位相が反転している事になります。

Av=-R2/R1

正相入力端子(+)がGNDにつながっているとき、答えは-(位相が反転)と覚えておきましょう。

オペアンプ反転増幅回路

2・非反転増幅回路

図のように、逆相入力端子(-)がGNDにつながっているとき、出力の位相は入力と同相となります。増幅度Avについては、次式で表せます。

Av=1+R2/R1

逆相入力端子(ー)がGNDにつながっているとき、答えは+(同相)と覚えておきましょう。

オペアンプ非反転増幅回路

電源の変圧回路

変圧回路とは、目的の電圧を取り出す為に変圧器(トランス等)を使い、交流電圧の大きさを変える回路の事です。一般的な変圧器の図は下記の通りです。入力側と出力側の2つの回路で形成され、それぞれに巻き数nのコイルがついています。1次側、2次側の電圧V1・V2の比は1次側、2次側のコイルの巻き数の比N1・N2 に等しくなります。この関係を式で表すと、次の通りとなります。

巻き数比n=V1/V2=N1/N2

また、1次側と2次側の電力は同じ値となるため、次式が成り立ちます。

P=V1I1=V2I2

変圧回路

電源の整流回路

1.半波整流回路

図のように、ダイオードを1つ使った整流回路を半波整流回路と呼びます。入力にviの交流電圧を加えると、出力のvoは、正弦波の負の部分が無い波形となります。

半波整流回路

2・全波整流回路

図のように、ダイオードを4つブリッジ状につないだ回路を、全波整流回路と呼びます。回路に正弦波の入力電圧viを加えると、出力電圧voは、図のように全てが正の波形となります。

図の①が正の時、電流は①→D2→R→D3→②の順番に流れます。

図の②が正の時、電流は②→D4→R→D1→①の順番に流れます。

全波整流回路

電源の平滑回路

整流回路から出てくる波形は、脈流と呼ばれ、半波整流回路では、入力と同じ周波数ですが、全波整流回路では、入力の2倍の周波数となります。脈流は波打つ形の電圧で、安定した直流電圧にするために、平滑回路を通し、脈流をなめらかな状態にさせます。

図に平滑回路を記していますが、コンデンサの静電容量が小さいほど放電が大きくなり、脈流が大きくなります(リプルが大きいとも言います)。逆にコンデンサの静電容量が大きいと放電が小さくなり、脈流が小さくなります。(リプル小)

平滑回路


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