冷蔵庫もエアコンと同じく「ヒートポンプ式」を採用しており、冷媒ガスのサイクルで気化熱により冷たい空気を発生させています。
前回、エアコンの仕組みについて記事にしましたが、今回は冷蔵庫の仕組みについてまとめたいと思います。
※エアコンの仕組みについてはコチラ→エアコンの仕組み「ヒートポンプ」と部屋に合ったワット数「サイズの選び方」
また、冷蔵庫のサイズや賢い使い方についても簡単にまとめたいと思います。
目次
冷蔵庫の仕組み
「ヒートポンプ」により冷媒ガスが冷蔵庫の管内を、
圧縮(高温ガス)→放熱(低温ガス)→膨張(液化ガス)→蒸発(気化ガス)
のサイクルで周回し、蒸発時に気化熱で冷たい空気を庫内に送り出しています。
前途した通り、エアコンの冷房時と同じサイクルになります。
冷蔵庫にもコンプレッサーがあり、裏側等に設置されています。
エアコンで言うところの「室外機」が、冷蔵庫と一体型になっている感じです。
冷却方式
一般的な冷却方式
1つの蒸発器(冷却器)で冷蔵、冷凍室を同時に冷却する方式。冷凍室の温度をセンサーにて検知し、コンプレッサーと冷却ファン(気化熱)をON/OFFして温度を制御させます。
冷蔵室の温度は、ダンパー(蓋みたいなもの)を開閉させて制御しています。
ツイン冷却
現在主流の方式です。冷凍と冷蔵専用の蒸発器(冷却器)を持ち、それぞれ単一で冷却する事が可能です。
冷媒サイクルの制御には「インバーター能力可変システム」により運転し、消費電力や鮮度保存機能の向上を図っています。
霜取り
冷蔵庫内の空気中の水分、食品の水分が蒸発すると、蒸発器に多くの霜が付着します。
これにより庫内へ冷気の伝わりが悪くなる事から、霜取りが必要になります。
霜取りの操作方法は、「タイマー式」「マイコン式」があります。
タイマー式は、一定時間後に霜取りする積算タイマー式等があります。
マイコン式は、現在主流の方式であり、扉の開閉頻度を記憶し、最も開閉しない時間帯に霜取りを開始する等、自動で計算し実施します。
自然霜取り
霜取りに必要な時間だけ、コンプレッサーを止めて蒸発器の霜が取れるのを待つ方式。主に小型の冷蔵庫に使われているが、
デメリットとして時間がかかる。
ヒーター加熱(強制霜取り)
コンプレッサーを停止させ、蒸発器の霜をヒーターで強制的に溶かす方法。
メリットとして、短時間で霜取りが可能。
冷蔵庫のサイズ
冷蔵庫のサイズを表すのに、「リットル(L)」が使われています。
目安ですが、1~2人暮らしでは200L(幅約500mm)、2~3人で400L(幅約600mm)、4~5で600L(幅約700mm)、という感じですね。
かなりざくっと計算してますが、購入の際はもちろん正確に確認しておきましょう。
賢い使い方
庫内温度を上昇させない
ドアの開け閉めや、暖かいものを冷蔵庫に入れる事で庫内温度が上昇します。
また、外気の水分が入り込むので、霜の原因にもなります。
元の設定温度まで戻すのに余分な冷却運転が発生するため、消費電力が上がります。
蒸発器(冷気吹出口)をふさがない
ものの詰め込みすぎで、冷気の循環が悪くなります。さらに吹出口が塞がると、もちろん庫内が冷えにくくなります。
これもさらに冷却する動作モードに入るので、消費電力が上がりますね。
冷蔵庫外回りに隙間を開けておく
冷蔵庫はコンプレッサー込の製品です。冷媒圧縮後の放熱がしっかり出来る様に、特に放熱部分には十分な隙間を開けておきましょう。
周りはもちろん、上部にも物は置かないようにしましょう。
また、汚れも溜まりやすいので、定期的に放熱部分などの掃除は必要です。
冷蔵庫の仕組み「ヒートポンプ」と「霜取り」についてまとめ
冷蔵庫も今の時代には欠かせない、必須の家電製品となりました。
冷蔵の基礎、「ヒートポンプ」はエアコンの冷房と同じ原理ですので、分かり易いかと思います。これだけでも知っておけば、放熱の重要性や、蒸発器に霜がつきやすい原理も理解できると思われます。
前途した「賢い使い方」ですが、当たり前のことですね、、スミマセン。。
ですが、この当たり前の事が最も重要な使いかた、基本だと思います。
便利な機能が増えてきてますが、注意すべき点は今も変わりないですね。