地震、台風、大雪、雷、、日本は天災が多く発生する国です。
近年の異常気象に加え、災害が年々増しているのではないでしょうか。
ひとたび変電所等の電気を運ぶ中核地点に事故が起こると、もちろん大規模な停電に至ります。
熊本の地震や大阪の台風等で電気のライフラインが絶たれたのは記憶に新しいです。
そんな時に必要になるのは、「明かり」「携帯電話」等です。
電池やモバイルバッテリーがあれば少しは持ちますが、いずれ無くなるのは目に見えてます。
そこで今回は、非常時に役立つ便利なアイテム「ブロックダイナモ」を使った「自家発電」を紹介したいと思います。
ネットや電気屋で購入が可能ですが、仕組みを知っていれば材料を揃えて、安価に自作する事も可能です。
目次
発電の仕組み
ファラデーの法則
図のように、コイルに磁石を出し入れすると、磁界の向きが変わる瞬間、磁界とは逆の方向に起電力が発生します。これは「電磁誘導」というやつですね。
発生する起電力は、磁石の磁束が大きいほど、磁界の極性の変化が多いほど大きくなります。
一般的にはこの法則を使い、原子力、火力、水力、等の発電は水蒸気とか風の力でタービン(モーター)を回転させ、電磁誘導にて起電力を得ています。
一般的に、発電される電源は交流電源となります。
フレミング右手の法則
図のように、磁界のなかで導体(コイル等)を動かすと起電力が発生する法則です。
ファラデーの法則は磁界を変化させるのに対し、フレミング右手の法則は導体を動かすことによって受ける磁界を変化させています。
逆のパターンと考えていいでしょう。電磁誘導には変わりありません。
ブロックダイナモの仕組み
ダイナモとは
自転車のライトでお馴染みのあれですね。
前輪にモーターがこすれるように配置し、モーターが回転する事によって発電、LEDが点灯します。
ダイナモの構造
外側にモーターと連動して回転する磁石、8極とか(N,S交互に8か所配置)がつけられています。
中側には複数のコイルが入る形になります。
つまり、1回転で磁極が8回変わる仕組みになっており、起電力を発生しやすくさせているのですね。
ダイナモライト
回路図
ダイナモからは交流電圧が発生します。
これでも直接LEDを繋げば点灯しますが、厳密に言うと「点滅」になります。(LEDはダイオードの一種のであり、逆方向の電流は流さないため。)
つまり、ちらつきが目立つんですね。
ですので、多くの市販品には「整流回路」が入っており、コンデンサと合わせて直流に変換しています。
これにより、発電時は常時点灯になります。
図のように、ダイナモから交流電圧→整流回路で全波整流→コンデンサで平滑→疑似直流電圧に変換される。という流れです。
仕様について
一般的に、時速15Kmで6V、2.4Wの発電能力があるとされています。
つまり、最大能力を出すためには自転車につけてこぐしかありませんね。
手で回すには無理がある回転数になりますから。
※秒速4.16mの回転が必要。。
ただし、LEDは省電力であるため、少しの電圧でも点灯してくれます。
最大能力を出さずとも、点灯が可能というわけですね。
ブロックダイナモを使った非常用ライト
至って簡単です。
ダイナモのモーター部に、手回しの工具を装着して回すだけです。
これでも2Vは発電しますので、十分ライトが点灯します。
※正規の画像が無く手抜きですみませんが。。。
手回しの工具は自作する事になりますが、段ボールと針金とかでも出来ますし、ココはオリジナリティの見せ所ですね!(逃げてすみません。。)
ダイナモを使って自家発電してみよう「ライト編」まとめ
結論、ブロックダイナモはそのままうまく手回し出来れば自家発電のライトに早変わりするという事です。
回す手間があるとはいえ、電池もいらず、半永久的に使用できるというのは、非常時にはもってこいだと思います。
また、発電出来るということは、他の用途にも使えるという事ですね。
前途した「携帯電話の充電」も、回路に少し手を加えなければなりませんが、作成は可能です。
市販品を買うのがベストであるのは間違いありませんが、自作も出来るという事を覚えていた方が、いざという時に役に立つと思います。
携帯の充電に関しては、後日また記事にしたいと思います。
ダイナモを使った携帯充電はコチラ→自家発電で携帯電話を充電してみよう「ダイナモ発電を降圧レギュレータで制御」
2019/4/18追記:モバイルバッテリーを自作しました→DIY「スマホ用モバイルバッテリーを簡単に自作!」
2019/4/20追記:DCジェネレーターで携帯急速充電→DIY「手回し自家発電でスマホの急速充電に成功」超簡単な自家発電機作成方法。