令和3年度、機械のB問題です。すこしひねった問題にはなっていますが、比較的簡単な方だったと思います。
過去問を見ても出題傾向が多めの内容ですので、恐らくこの問題を落とされた方はごく少数だったのではないかと思います。この部分はみんな対策してきてるはずですので。
ですから、こういった問題がB問題を埋め尽くしてくれたら嬉しい限りなんですけどね。。熱伝導とかフリップフロップとかほんと止めて欲しいですよね。。出しても1問にとどめてほしいですよ全く。。
、、ということで、今回は令和3年 電検三種「機械問15」を解説したいと思います!
令和3年 電検三種「機械問15」
(a)問題 全負荷時の銅損(W)を求めよ
変圧器の効率を求める式に、
効率=負荷比α×出力P×力率/負荷比α×出力P×力率+鉄損Pi+α^2×銅損Pcn × 100
があります。
設問を見ると、「定格容量が10KV・Aで全負荷で力率1」とあるので、負荷比は1で力率も1なので、出力は10KV・Aになります。
効率も全負荷時は97%である事がわかっています。
したがって、この時点で全損失(鉄損と銅損)の値が導き出せます。
0.97=10K/10K+全損失
式を展開すると、全損失(鉄損+銅損)は、≒309(W)になります。
全負荷における銅損と鉄損の比率は2:1とあるので、全損失309(W)をこれに当てはめると、
銅損≒206(W)
となります。したがって、回答群(2)が答えとなります。
(b)問題 効率が最大となる負荷は全負荷時の何%か?
負荷比αを求める問題になります。
効率が最大の時は、鉄損=銅損になります。鉄損の値は変わらないので、aで求めた103(W)となります。
したがって、銅損も103(W)となります。
全負荷時でない場合、銅損は 負荷比α^2×銅損 で表せるので、
α^2×206(W)=103(W)
が成り立ちます。
したがって、式を展開すると、
α≒0.707
となります。答えは回答群(3)になります。