漫画によく描かれていた「カプセルの中をすいーっと移動」するような未来はまだ先のようですが、それに近い交通システムが開発されているようです。
Zip Infrastructureという企業が、「自走式ロープウェイZippar」という交通システムを2025年には日本国内で開通させる予定らしいです。大阪万博に合わせたタイミングですね。
名前の通り、「自走式ロープウェイ」みたいです。動画を見ると分かりやすいので貼っておきます。
いくつか疑問が残りますが、実現すれば確かに新たな交通手段が確保される訳で、規模が大きくなれば渋滞の緩和などの交通の利便性アップに一役たちそうですね。
という事で今回はこの「自走式ロープウェイZippar」について、少し深堀りしてメリットや問題点などについて考えてみようと思います。
目次
Zipparの特徴
バッテリ駆動の自走式ロープウェイ
どうやらバッテリ駆動であるため、もちろん電車のようにパンダグラフは必要なく、自身のモーターで自走するみたいです。
ロープウェイの為、ぶら下がる為のケーブル、それを支持する支柱は必須。
またロープウェイといえば行先は1つですが、これが電車のように「行先を選べる」ようですね。電車の線路のように固定のケーブルを施設して、あらかじめ行先をプログラムされているZipparに乗るって感じかな。
ゆくゆくは、IOTやAIを駆使し、行先を自由に選べる空飛ぶ無人タクシーのような存在になるかもしれませんね。
既存の道路上に設置可能で4~8人乗り
道路上であれば建物が無いので、比較的ケーブル(路線)を施設しやすいみたいです。
また、搭乗口は既存の建物の一部を改装して駅のようにすることもできるとの事。
Zipparには形状がいくつか存在するようで、大きさに合わせて4~8人乗りのものがあるそうです。
少ない感じは否めないですが、ロープウェイですから仕方ないといったところでしょうか。
メリット
建設コストが比較的安価
交通システムの導入でとくにネックとなるのがコストの部分であり、これらの建設、特に用地取得には膨大なコストがのしかかるようです。1kmあたり、地下鉄では約100億円超のコストがかかるそうですが、これらの多くは用地取得に対する費用となっているみたいです。
しかし、Zipparのように、既存の道路に支柱を立てるだけであれば、用地買収や大きな工事は必要なし。そのため、建設費用は1㎞あたり10億~20億円を想定しているみたいで(それでもえげつない価格だけど。。)、地下鉄の約10分の1のコストでつくれるそうです。
搭乗口も既存の駅ビルや学校、病院などの既存施設に設置することで、駅舎を建設しなくても済み、利便性も高いと。
満員電車を回避、交通渋滞の緩和
1時間に600人~3000人の輸送を目標としているそうなので、朝の満員電車を回避する事ができそうです。
また車通勤もこちら側に流れてくれば、渋滞も緩和される可能性も考えられます。
単純に交通手段が増えるので、こういったメリットは当然あるでしょうね。
ただZipparがある程度普及した事が大前提の話になりますが。。
疑問点
結局乗車まちで渋滞しない?
Zipparがある程度普及したとして、結局は乗り場で待ち時間が発生しては意味が無いように思えます。
搭乗可能人数が少ないだけに、運航便をそれなりに増やさないと場所によっては遊園地のアトラクション待ちみたいな状況になるような気がします。
予約とか出来るのかな?〇〇様予約便みたいな。とにかくスマホで状況とかは確認できそうですね。
観覧車なみにどんどん流れてくればあれですけど、乗車待ちのさばき方はどうなるのかが気になります。
乗り過ごしたとして、戻れる?
反対車線的なものはあるんでしょうか。電車のように、乗り過ごしても戻れるように反対方向のホームが無ければ安心してのれませんよね。
確実に目的地で降ろしてくれる仕組みがないなら、1つの乗り場では双方向のレーンが必要なきがしますね。
蜜じゃない?
運用するころには落ち着いているかもですが、もろに蜜ですよね。満員電車よりましかもだけど、狭い空間に複数人いる事になるし、空浮いてるから窓もあまり開けたくないでしょう。けっこうな蜜な感じは否めません。
運賃は安くなる?
結局はここに行き着くような気がしますね。
電車、バス、同等かそれ以下にしないとよっぽど利便性が良くない限りは客は流れてこないでしょう。
支払いは電子マネーオンリーでいいと思いますけど。
一番いいのは利便性も良くて、料金も同等ですね。あたりまえですけど。
落ちない?ぶつからない?
最後に安全性ですね、一番重要です。私のような高所恐怖症にとっては揺れるだけでも嫌ですから。
万が一にも事故を起こさない、100%安全な仕組みにして欲しいですね。
まとめ
この自走式ロープウェイって初耳だったんですが、海外でも一部運用が進められているそうです。
確かに、路面に変わる手軽な交通手段にはなり得ますので、実現すれば交通の利便性はぐっと上がるはず。
テクノロジーの進化が年々早まっていますので、IOTやAIを駆使し、自走式ロープウェイが進化した行先を自由に選べる空飛ぶ無人タクシーのような存在が登場する日もそう遠くないかもしれませんね。