国内でも徐々にNFCの非接触決済が浸透してまいりました。
最近ではCMでもやっていますね、VISAカードの非接触決済です。
従来であればクレジットなどのカードで支払いの場合、専用カードリーダーに差し込む形でしたが、VISAタッチの場合はリーダライタに「かざすだけ」で決済が終わります。おさいふケータイ感覚ですね。
刺すかかざすかだけの違いと思うかもしれませんが、例えば財布から出さずにそのまま決済できる(素材にもよるが)ので、わざわざカードを取り出す手間が省けます。
さらに、Felicaに対応していないスマホでも、VISAのデビットカードならばGoogleペイ等に登録できるので、おさいふケータイのように使う事も出来るのです。
国内ではfelicaが近距離通信規格の主流となっていますが、国外では逆にNFCが主流です。したがって、国外からの観光客の事を考えれば、NFCが利用できる環境を整えていかなければ不便となります。
そういった背景から、国内でもNFCペイ(VISAタッチ)が徐々に普及し始めていると思います。
今回はこのNFCペイ(VISAタッチ)について、利便性や使い方、Felicaとの違いなどをまとめようと思います。
目次
初めに
近距離無線通信規格について
非接触の決済には13.56Mhzの近処理無線通信技術が使われており、ざくっと下記のように規格があります。
NFCペイ | Felica | |
通信規格 | NFC TYPE A/B | NFC TYPE F |
通信速度 | 424kbps | 847kbps |
用途 | 海外で主流 主に決済で使用 | 国内で主流 おさいふケータイや交通系カードなど |
お気づきでしょうか、Felicaも実は「NFC」なんですよね。規格が違うだけで、近距離通信のNFCという技術を使っているのです。
ただし、FelicaとtypeA/Bの互換性がないので、専用のリーダライタが必要になるんですよね。だからこの2つは別物と思わなければなりません。
Felicaとの違い
通信速度と設備設置費用
上の表のとおり、Felicaの方が通信速度が速いです。
ではなぜ海外でTYPE A/Bが選ばれたのかといえば、「読み取りの機器が安価」だからなんです。
日本では、通勤時のラッシュなどを考慮し、改札で混雑をおこさない為にもデータのやり取りが早いTYPE Fを選んだようです。リーダライタが多少高くてもこっちを重視したんですね。
確かに、速度に関しては両方試したことがある人ならば体感できると思います。Felicaのタイムラグはほぼ気にならないレベルですが、NFCペイは決済完了までのタイムラグが発生するのが分かります。
一長一短ある両者ですが、海外は「安さ」を重視し、日本は「速さ」を重視したようです。
※Felicaの電子決済についてはこちらでまとめています。↓
NFCペイの利便性
ほとんどのスマホで利用できる
クレカがNFCペイに対応していれば、冒頭に書いた通りかざすだけでの決済が可能になります。まずこの利点がありますが、最大の利点は「ほとんどのスマホで利用できる」だと思います。
日本ではFelicaが主流であったため、Felica対応でなければスマホで電子決済ができませんでした。
ところがスマホは海外製が多く、意外とFelicaに対応している製品が少ないです。
変わってNFCについては、もれなく対応しています。
つまり、Googleペイ等のアプリに対応しているクレカを登録しておけば、Felica非対応端末でもおさいふケータイとして利用できるのです。
利用出来るシーンも、コンビニやスーパー、一部交通機関など、どんどん増えてきています。
NFCペイの利用方法
クレジットカード
VISAが多いですが、手持ちのクレジットカードに写真のような電波マークが記載されていれば、タッチ決済が可能です。
店舗側の設備も対応していることが条件としてあるので、入口の案内で確認するか、案内が無ければ直接店員に聞くなどします。(ただし店員さんはまだNFCペイの知識が浅い方が多く、全く伝わらない事もあります。。)
支払い時は「VISAタッチで」や、普通に「クレジットで」と伝えた後、店舗のリーダライタにかざすだけでOKです。
前途したように、Felicaと比べると多少タイムラグが発生します。
スマホでNFC決済
今の所、Googleペイであれば登録可能なクレジットカードは「VISAデビットカード」(多分)のみですので、お手持ちのクレジットカードがアプリに登録可能ならば、登録する事でスマホ決済が可能になります。
※過去記事にて登録方法はまとめています。↓
登録が終われば、カードと同じ手順で決済が可能になります。
まとめ
現在は主にVISAカードがタッチ決済に対応しているみたい(NFCスマホへの登録はVISAのデビットカード)ですが、今後は他のカードでも順次対応していきそうです。コロナ過で非接触が推奨されている事が後押ししているのも一つの要因だと思います。
国内ではFelicaの方が利便性では優位ですが、これからのNFCの浸透具合によっちゃあ立場が逆転する可能性もあります。
海外へ行けばNFCしか使えないでしょうから、そろそろNFCペイが出来るカードを持っておいた方がいいかもしれませんね。